茅ヶ崎市のクラスター分布図
「クラスター」をご存知でしょうか?
木造住宅が密集して連続している状態で、火災を消火できなかった場合、隣から隣へと延焼は拡大します。このように、延焼拡大し、運命を共にする建築群のことを「クラスター」といいます。
クラスター内の建物から1件でも出火し、そのまま消火できない場合に、クラスター内の建物全てが焼失する単位になります。
ひとたび火災が起きて消火できない場合、延焼で焼け野原になってしまう延焼運命共同体です。
茅ヶ崎市では、特に、JR東海道線より南、海岸側の住宅密集地にある「1万671棟」と 「9241棟」の巨大なクラスターは、県で最大規模となっています。
(地図の下側、ピンクとオレンジの所)
だからこそ、「広域避難場所」の重要性
茅ヶ崎市は、火災による延焼拡大の危険性が高いために、火災を消火できなかった場合の避難先がたいへん重要です。
茅ヶ崎市の配布した資料には、延焼火災が起きている場合は、
「避難場所」ではなく「広域避難場所」へ避難して、 火災の熱から逃れてください!」
と赤文字で書かれています。
茅ヶ崎市の広域避難場所
緑色の部分が「広域避難場所」です
市の北部には、大きな「広域避難場所」が3つあります。
県立里山公園と、2つのゴルフ場です。(スリーハンドレッド、湘南カントリー)
住宅の密集も少なく、広域避難場所にも恵まれています。
ただ、近年、香川のみずき地区には、大規模のクラスターができています。
北部に較べると、市の南側の県下最大のクラスター地域には、はるかに小さな広域避難場所が、3つあるだけです。
西浜高校、茅ヶ崎公演、茅ヶ崎ゴルフ場です。
この3つで、住民を収容しきれるのでしょうか?
右側の茅ヶ崎ゴルフ場(7番)は、市民約6万人を収容します。
それなのに、今!
この「茅ヶ崎ゴルフ場」=広域避難場所が
失われようとしています!
広域避難場所をいったん失うと、二度と戻ってこない!
地図で見ると一目瞭然ですが、茅ヶ崎ゴルフ場の広域避場所がなくなると、ほんとうに逃げ場がなくなります。
さらに、ゴルフ場内には、海岸沿いの美しい景観を作っている、松林やみどりが保全されています。
ゴルフ場周辺の松林は、住宅街にとって貴重な防砂林、防風林、134号線の騒音からの防音林でもあります。
また、さまざまな生き物や生態系も、ゴルフ場の緑が維持していて、ヒートアイランドからも街を守っています。
ひとたび、火災が延焼したら、JRの南側は焼け野原になります。
そのときに、避難する広域のスペースを住民は失うことになります。
ここは、ほんとうに最後に残された広域スペースです。
このスペースと自然が失われたら、二度と取り返しもつかないし、取り戻すこともできません。
市長の命の軽視
「この広域避難場所を失ったら、どこへ逃げればよいのか?」と、市民が市長に質問したところ、
「藤沢に広域避難場所がある」という答が返ってきました。
県で最大クラスター延焼火災地域の、「茅ヶ崎ゴルフ場=広域避難場所」を開発しようとする「命の軽視」には驚きますが、この返答にも驚きます。
特に、茅ヶ崎市のJR線路より南側は、
風速10mでは、6時間で焼け野原になるシミュレーションも出ているのです。
火がまわらないうちに逃げ込む場所が必要!
小さな子供を持つお母さん、高齢者の方、体に障害のある方など、災害時に逃げ込める広域のスペースは絶対に必要です。
また、ペットと一緒に火災延焼から避難する場所として、広大な芝生のスペースは貴重です。
意外に思うかもしれませんが、広域避難場所の維持と確保のためには、「ゴルフ場としての存続」がいちばん税金がかかりません。
単にゴルフ場を残したいようにも聞こえますが、広い公園の維持管理にはかなり高額な税金がかかります。(だとしても、ハコモノ建設にばかり巨額の税金を使っているのですから、維持管理費がかかっても、みどりのために税金を使うべきです。)
そして、「市営公園、県営公園は作らない」と、すでに市長は言っています。
ゴルフ場であることが、「広域避難場所」としてのスペースも確保できて、ゴルフ場内の松林や、緑の自然、たくさんの生き物も残すことができます。
「ゴルフ場として残すのがベスト」
これは、多くの周辺住民が、考えに考えて出した結果です。
不動産事業者などに細切れに開発されて、転売されたら、おしまいだからです。
ここが開発されたら、余りにも失うものの大きさは計りしれません。
まず、市民の声、みなさんの意見を届けてください!
広域のスペースと、自然とみどりを保護する声を届けてください!
*市長に意見をどんどん届けよう!