サザン桑田さんについて 岩手県知事の持論

地元紙の質問に答えて

岩手県の達増(たっそ)拓也知事が、サザン桑田さんのパフォーマンスについて、1月19日の定例記者会見で、地元紙の記者の質問に答えたものです。

サブカルチャーへの造詣が深いことでも知られる知事で、ツイッター、ブログなどでも話題のようです。

「表現の自由」について、サックリと自分の言葉で持論を展開できるのがいいですね。




 
記者
 ・・・サザンオールスターズの桑田佳祐さんが、紅白(歌合戦)でのパフォーマンスをめぐってネット上で批判があって、実際に事務所の前で抗議運動がされたりして、謝罪の文書を出したり、ラジオで謝罪したりという、そういうパフォーマンスというか、表現をめぐって、最近ちょっとそういう物議を醸すことが起きているなと思うのですけれども、知事はそういう動きに対して何かご関心、あるいはご所見があれば、伺えればと思います。


知事
表現活動ですからね、サザンや桑田佳祐さんがやっていることは。

表現活動に対して、気に食わないとか、自分はそれは何かださいと思うとか、自分は評価しないとか、そういうことを自由に感じて、また感じたことを表現する自由が、聞き手の側にはあると思うのですけれども、ただ聞き手の側として国民に謝罪せよとか、あるいは何々するな、また何々せよみたいな、何かそういう強制力を及ぼそうとするというのは好ましくないと思います。

だから、そういう社会的な強制力を及ぼそうとするプレッシャーが、表現の自由を損なうのではないかという懸念が、今おっしゃられた問題に関しても言われているのだと思いますけれども、私も同様の懸念は持ちます。

もちろんそういう表現活動によって、何か自分の権利が侵害されたという場合に、名誉毀損などで、その場合にはちゃんと法的手段に訴えてでも自分の権利を回復するということは、その人には認められているわけですけれども、ただそれはその人に認められている権利であって、そういう権利の回復という問題に直面していない人が、表現活動に強制的な力を及ぼそうとするというのは、良くないというふうに思います。


f:id:Merimaa88:20151021000814j:plain

記者
ありがとうございます。
今私、桑田さんの問題だけ触れたのですけれども、そういう風潮になっているというのは、そういうふうにはお感じになりますか、どうでしょう。


知事
昔、忌野清志郎さんが、「清志郎、桑田佳祐、日本のロックの王様はどっちだ」みたいな、そんな感じでライバル視されたりしていたことがあって、そっちの清志郎さんの方はタイマーズという名前で、あえて放送自粛になる類いの権力批判とか、権威批判的な歌ばっかり集めたアルバムを出したりしていて、そういうことができる文化環境の方がいいのではないかなと思います。

もちろんタイマーズのアルバムについて、不謹慎だとか、嫌だ、俺は聞かないとか、そういう人たちがいてもいいわけですけれども、でもそういう表現の存在は認められるというような、やはりそういう時代に比べると、今は本当は表現手段としてはインターネットも発達して、よりいろいろできるような時代になっているはずなのですけれども、かえって自粛とか、あるいは他者に何々させないというような、あるいは何々を強いるようなプレッシャーが高まっているような感じはするので、そこはもうちょい、おおらかになった方が良いのではないかと思います。

関連記事
サザン桑田さんの謝罪 岩手県知事が異例の持論を展開 | ハザードラボ
岩手知事の記者会見
岩手県 - 平成27年1月19日知事会見記録



村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト
にのっていた記事もあります。

>いま、巷でサザンオールスターズさんが反日等々言われております。
表現の自由とは、どこまでが認められると思いますか!?

という質問について

僕はそのことについては具体的によく知らないので、意見は申し上げられませんが、あくまで一般論を申し上げまして、どんな日本人にもある意味において、ある部分において「反日」になる権利くらいはあるんじゃないかと思います。
成熟した国家というのはそういうものです。
成熟した人間が必ず「自己否定」や「自己批判」を内包しているように。
あくまで一般論としてですが。