ゴマちゃんは、ちいさな奇跡の実話です
茅ヶ崎で、知る人ぞ知る一冊の本になりました。
たぶん、茅ヶ崎海岸の松林を寝床にして生きのびてきた、子うさぎだったゴマちゃんと、茅ヶ崎在住のカメラマン内藤さんの、ちいさな奇跡の実話です。
「茅ヶ崎海岸の野良うさぎ ゴマ」
地元カメラマンの視点
この本を見るたびに思うのは、子どもの頃から茅ヶ崎に在住しているカメラマン内藤さんの、地元ならではの視点です。
ゴマだけでなく、茅ヶ崎海岸への愛情、愛着も伝わってきます。
表紙のゴマの周りにひろがるのは、砂浜とハマヒルガオ、ムギ科の海岸植物。
広い砂浜と、そこに自生している植物たちは、茅ヶ崎海岸の「原風景」ともいえます。
そして、台風の大波のときに、海岸のサイクリングロードを走っていくゴマの姿に、誰もが切なくなるでしょう。
この本のなかで、「茅ヶ崎の光景」と思ったのは、
砂浜にある、朽ちて、所々こわれた砂防柵ですね。
人工的なもの、直線的なもの、こぎれいに管理されたものは、
なぜだか、この町には昔から似合わない。
昔からオンボロ車にボードをつんで海岸に行くような、飾らなさ、泥臭さ、自然さが茅ヶ崎の魅力でした。
海岸が必要とするものと、そうでないもの。
持ち込んでいいものと、そうでないもの。
それは、海岸や、松林や、砂浜が決めればいいですね。
茅ヶ崎の自然の生態系と原風景を壊すような、ムダな開発も建設も、いっさいやめてほしいものです。
そのままの海岸と、砂浜、松林以上の魅力が、この街にあるはずないと思います。