茅ヶ崎市のペット避難をどうしよう・・? Part2

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もし大地震が来たら・・・

みなさんは、ペットをどのように避難させますか?

県でペット率2位という茅ヶ崎市ですが、飼い主さんがペット避難に関心を持っていただくのが最良の方法です。(あまり、関心を持ってもらえてないのが実情のようです、、)

Part1の記事にもありますが、大地震で同時多発火災が発生して、消火ができない場合、茅ヶ崎市では大規模な延焼火災となる可能性があります。

大きな延焼火災のおそれがあるとき、実際に延焼火災が発生している時は、「避難所」(小・中学校など)ではなく、「広域避難場所」などに逃げて下さいと、行政は指定しています。

もしペットを飼っているなら、ペットと共に「広域避難場所」へ逃げ込むことになります。

そして、災害の危険性がおさまってから、もし自宅が住めない状態になっている場合、避難所(小・中学校)でペットを連れて避難生活をします。(ただし、ペット収容OKとは限らない場合も。)


「震災時の準備をチェックしよう!」

日頃から飼い主さんができる対策 

★ペットの名前や連絡先などを記した「迷子札」をつけておく
★最低3~5日分のフードと水、防災用品を用意しておく
★避難所生活に備え、ケージやキャリーケースに慣れさせておく
★ペットと一緒に避難訓練をする
★家族以外の人に慣れさせておく など


★避難所でのペットの受け入れについて  

茅ヶ崎でペット避難を担当するのは
市役所・環境保全課 0467・82・1111(代表)

www.city.chigasaki.kanagawa.jp



それでも、避難所(小・中学校)にペットといっしょに避難できたとしても、ケージが足りるのか、ペットの鳴き声(集まればかなりの音量になる)、フンの処理など、さまざまな課題があります。

ペットアレルギーの問題もあり、人とペットが同じ室内で過ごす「同伴避難」はまず許可されません。(熊本地震でも不可)

必然、ペットの収容場所は「屋外」になります。


そうなったときに、

★避難所に「ケージ」のストックはない 
★ペットを風雨から守る専用テントの準備は特にない 

というのも茅ヶ崎市の実情です。

ペットはケージに入れられた状態や、ひもでつないで屋外です。
風雨や寒さ、暑さをしのぐには、学校のテントを設置する、ビニールシートをかける程度になりそうです。

熊本地震では、小型犬は寒暖差に弱いため、屋外につながれたペットが衰弱死するケースもありました。

ペット用のテントがあればベストなのでしょう、しかし、震災ともなれば、人間のフンの処理でさえ大変(!)な状況で、ノロウィルスの感染なども発生するなか、犬のフンも清掃して、食事を与え、ケージから出して散歩・・・

本当に、震災時にそんな余裕あるのでしょうか? 

こういった事情からも車上生活を選択するケースが多くなっているし、行政としても、なるべく避難所でなく、可能な限りは自宅生活してほしい、知人を頼ってほしい、ペットも知人に預けてほしいというところが本音ではないでしょうか。

茅ヶ崎のクラスター火災と「広域避難場所」

平成21年 (2009)年3月に、神奈川県が発表した地震被害想定は以下のようなものでした。

南関東地震が冬の18時に発生した場合、茅ヶ崎市では出火件数37件、焼失棟数 21780棟となり、市域全体の 33%の建物が焼失、死傷者のほとんどが火災に起因することが予想され、他市町と比較し、火災による被害が特筆して高い。 

また、南関東地震に限らず、神奈川県の被害想定の8パターンすべての地震において、茅ヶ崎市は火災の被害が甚大と予想されている。

 
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特に、JR東海道線より南(海岸側)の一帯。

ここは、茅ヶ崎市のなかでも、さらに最大規模の延焼火災地帯です。

ただし、近年では「最低敷地面積」が適用していない市の北部でも、急速に住宅が密集している状況です。

「広域避難場所」の確保が困難になっているなか、地図右下の海岸近くにある「広域避難場所=茅ヶ崎ゴルフ場 ⑦では、県と市と茅ヶ崎協同による開発計画が問題になっています。 


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「茅ヶ崎ゴルフ場」市民6万人+ペットの広域避難場所


住宅街のゴルフ場は奇跡のスペース

茅ヶ崎ゴルフ場は、歴史のある9ホールの小さなゴルフ場です。

今や激しい住宅密集地となったエリアのなかに、このような広大な緑のスペースが残っているなんて、奇跡的と思いませんか? 

全国的にも珍しい存在で、実は50年以上ゴルフ場だったから残っていたとも言えます。

そして、ゴルフ場の敷地の6割は県有地です。


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ゴルフ場の「芝生の広いスペース」は、延焼火災から身を守るためのペット避難にも、活用することが出来ます。 

鳴き声も気にならず、リードの犬も樹木などにつないでおけるし、フンの世話も楽。何より緑の多い環境で、人もペットもストレスが相当に軽減されるはずです。


私たちは、災害時には行政が何とかしてくれると思っているのかもしれません。
しかし、地震発生が早朝・夜間・土日などの場合、1時間以内に市役所に集結できる職員は、わずか10%ほどといいます。

実際に命の攻防戦となるのは、地震発生時の初期段階です。何にでも使える広域なスペースがあるのは、安心感がまるで違います。 

茅ヶ崎ゴルフ場の6割は、県有地なのですから。

みどりの広大な広域避難場所=茅ヶ崎ゴルフ場を、例えばゴルフ場や、広域な公園という形で残せれば、災害時に芝生にテントを設置するなどの可能性も作っていけるはず。 

しかし、茅ヶ崎ゴルフ場を開発した場合、「市営公園、県立公園として残すという選択肢はない」と市長はすでに回答しています。  

 
ゴルフ場の広域なスペース、子どもたちやペットのためにも、この場所を開発の手から守っていきたいものです。 


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