藤沢が代替えの広域避難場所? 市長からの回答

「広域避難場所」をなぜ開発するのだろう?

茅ヶ崎市は、県内で最大のクラスター火災エリア。 

大地震で同時多発火災がおきた場合、とくに海岸側は焼け野原になる想定で、日本でいちばん危険な地帯とさえ言われています。 

その大火災の熱や煙からのがれて、命を守るには、小・中学校の校庭の広さでは足りません。

広大な逃げ込み場所の空間を確保しておかなければ、住民の生命が危険にさらされます。 

海岸側の重要な「広域避難場所」に指定されている茅ヶ崎ゴルフ場。 

しかし、今、県と市と茅ヶ崎共同が、この場所を開発しようとしています。
(このゴルフ場の6割は県有地です。)




それでは、どこが代替えの避難場所になるのですか?

「茅ヶ崎ゴルフ場を開発されてしまったら、いったい住民には、どこが代わりの避難場所になるのですか?」 

「収容できなくなった人数分の、代替えになる避難場所はどこなのですか?』


とうぜん、わき起こってくる住民の疑問を、茅ヶ崎市長に質問しました。

以下が「市長からの返答書」になります。そのまま全文を掲載します。


「茅ヶ崎市地域防災計画の中では、茅ヶ崎ゴルフ場および茅ヶ崎市立浜須賀小学校の収容可能人数を8万8090人としており、避難を想定している対象地区として30地区をあげております。
 
その中にある、それぞれの地区に近接する広域避難場所として、東海岸北や東海岸南におきましては、茅ヶ崎公園がございます。

若松町や幸町、ひばりが丘におきましては、神奈川県立茅ヶ崎高校と京急自動車学校があり、この地区におきましては、市と災害協定を締結しているTOTO 株式会社や宗教法人真如苑への避難もひとつの手段として考えられます。
 
また、浜竹や松浪の地区におきましては、藤沢と隣接していることから、辻堂駅北側にある藤沢市立神台公園付近や湘南工科大学周辺など、藤沢市が指定する広域避難場所への避難が考えられます。

さらに、茅ヶ崎市立汐見台小学校、神奈川県立汐見台公園周辺、耐火構造建築物で構成される辻堂団地周辺(藤沢市)や神奈川県立辻堂海浜公園(藤沢市)への避難も、有効であると考えられます。」

代替え場所はないですが、藤沢にあります?

合計3回質問書を送ってみましたが、新たな代替え場所の答えは返ってきません。
書かれているのは、すべて前からある広域避難場所ばかりです。

「津波が来なければ、海岸があります」という返答もありました。

浜竹や松浪地区はひじょうに広域で、藤沢市に接しているのは一部にすぎませんが、藤沢市の広域避難場所を指定しています。


ということは、「藤沢市の広域避難場所をアテにして逃げてください」、というのが市長の回答なのでしょうか?

藤沢市にたずねたところ、災害時には広域避難場所は、誰でも逃げ込める場所だけど、危険が去ったら茅ヶ崎市に戻っていただくし、茅ヶ崎市からそのような話は聞いていないし、特に協定は結んでいない、ということでした。

今にいたるまで、信頼性のあるデータにもとづいて、これだけのスペースの広域避難場所の確保が必要、これだけの広さの確保があれば住民の命の安全を守れるシミュレーションなどは、いっさい市長は出していません。 

県立公園、市営公園の可能性はありません

茅ヶ崎ゴルフ場を公園として残してほしいという意見もありますが、すでに昨年から「海浜公園のような、県立公園や市営公園として残すことはない」「新たなスポーツ施設の可能性もない」、と市長は言っています。

大規模な公園やスポーツ施設の維持管理には、億単位の税金費用がかかりますから、市も県もできるだけやりたくありません。
 
まして、民間の開発事業者ではとても採算が合わず、狭い公園をいちおう残し、あとは乱開発という結果になるでしょう。

市はゴルフ場があることで、こんなに収入があった

茅ヶ崎市に、「茅ヶ崎ゴルフ場」に関して入っていた収入はこんなにありました。 

*固定資産税  5400万円/年 
*県有地部分 県からの交付金(固定資産税代わり)6300万円/年
*茅ヶ崎ゴルフ場のゴルフ場利用税(神奈川県経由) 1500万円/年
*茅ヶ崎市 市道占有料金  360万円/年(免除中)

合計1億3560万円 (免除分を除いても1億3200万円)


市は、これらのお金が毎年入ってきた上に、「茅ヶ崎ゴルフ場」を広域避難場所に指定することで、維持管理費もかからずに6万人の避難場所を維持できていたことになります。 

柳島スポーツ公園と較べて不公平な扱い

これから100億を超える税金をかけて建設される「柳島スポーツ公園」。

「茅ヶ崎ゴルフ場」周辺の住民は、ずいぶんと理不尽で不公平な扱いを受けています。

「柳島スポーツ公園」は民間の事業者(落札者)が20年間維持管理をしますが、年間2億ほどの維持管理費(税金)を税金で支払います。 
そして、事業者(落札者)はスポーツ公園内で、独立採算の商売もできるのです。

しかし、市は6万人の広域避難場所のゴルフ場には、市道360万の免除で精一杯と言います。(柳島スポーツ公園は5千人ほどの広域避難場所)

「茅ヶ崎ゴルフ場」周辺住民は、命の安全のために市から税金を使ってもらえていないのです。 
 

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市の工夫次第で、いくらでもゴルフ場を存続できることを、住民は知っています。

しかし、住民に、ゴルフ場存続のための提案すらしない市長。

その理由は何なのでしょうか? 


地図右下の、大きな丸で囲まれたなかの、濃いみどり色が「茅ヶ崎ゴルフ場」。

クラスター火災が最大で、もっとも逃げ場のないエリアの「広域避難場所」を開発する。 

ここが開発された場合は「藤沢市の広域避難場所をアテにしてください。」

そういう主旨の、市長からの回答書になっています。
 
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