市民でジャッジ!「柳島スポーツ公園」 その1

こんなに高額なスポーツ公園は必要?

柳島スポーツ公園の建設が延期になった理由は、「非常に厳しい市の財政状況」ということでした。

しかし、市役所の建て替え(約90億円)に続いて、このスポーツ公園のための費用も、土地取得費など含め100億円超です。さらに「道の駅」などの建設も続きます。

市の市債(借金)は増大し、この先も借金は確実に増えていきます。 

そして柳島スポーツ公園の入札と同じ時期に、市長・副市長をはじめ職員・議員は、ホノルル姉妹都市提携で、54人分のホノルル行きを繰り返しています。

タガがはずれているツケは必ず市民にまわってきます。

2014年9月9日、茅ヶ崎市は(仮称)柳島スポーツ公園整備事業の事業者が、亀井工業ホールディングスグループに決定したことを発表。

落札金額は、74億8758万4416円。(税込み)

この金額には、向こう20年間の維持管理費・運営費・補修費が含まれます。


亀井工業ホールディングス(株)が代表企業。
構成員は以下の9者で、建設、維持管理、運営などの業務を担当。

パシフィックコンサルタンツ(株)横浜事務所、
亀井工業(株)
湘南造園(株)
NPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブ
茅ヶ崎建物管理協同組合
(株)やまなか園建設、
NPO法人パームインターナショナル湘南
グローバルキッチン(株) 

(仮称)柳島スポーツ公園整備事業 落札者決定|茅ヶ崎市

柳島スポーツ公園整備事業 亀井工業グループに決定 「地域活性化」評価受け落札 | 茅ヶ崎 | タウンニュース



★柳島スポーツ公園は、一般的な市営スポーツ公園ではありません。

市でも初めてのPFI 事業で、民間事業者の資金を活用しますが(民間への借金というかたち)、最終的には市は利子をつけて返済します。

ですので、土地の取得費、建設費も維持管理費も税金で支払います。
(落札した事業者は、20年間の維持管理の業務も落札したことになります。)

PFIは、市の借金の新しい形態とも言えます。


また、「スクールを行うことを、市が必須として決定」していて、施設の「使用優先枠」が事業者に与えられています。 

ですので、市民は事業者がスクールを行う時間帯は、テニスコートやグラウンドは利用できません。

公園内には、事業者の経営するレストランや自転車販売所、ベルマーレの鍼灸の支店などが作られます。

売り上げ金は、すべて事業者に入ります。
コートや、グラウンド利用料、駐車場料金も事業者に入ります。


こういった形態のスポーツ公園になることは、前もって広く市民に説明されていませんし、建設前に意見交換の場も1回もなく、市民の了解を事前に取っているとは思えません。


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提案内容と価格の採点の割合が7対3

「柳島スポーツ公園」には、3社が入札に参加。

採点上位の2社は、ミズノグループと亀井工業ホールディングスです。


この入札の決定方法には、いくつかの特徴があります。

「入札価格の評価点を30点満点とし、提案内容の評価点を70点満点とした、合計100点満点で業者を決める」

つまり、提案内容が7、価格が3の割合のコンペ(総合評価方式)です。 

はじめから「自由提案」など、提案内容を重視した採点です。
 
この総合評価方式は、入札価格と提案内容の2つが合わされて評価されるので、入札価格が一番安いところに決まるという訳ではない方式です。
 
ちなみに、ミズノの入札価格は約3億円安かったのですが、結果は「自由提案」の部分で大差のジャッジがついて、ミズノは落札できませんでした。  

そして、亀井工業ホールディングスが30点満点を「自由提案」で獲得しました。 

満点というのは、入札では見たことがない、というほど、めったに出ない得点なのだそうです。

どんな提案内容だったのだろう、、、?

めったに出ない得点? それを聞いて、不思議に思う人は多いのでは・・・

スポーツや総合競技場に関しては、むしろ経験豊富なスペシャリストであるのはミズノグループ。 

そんなスペシャリストが「提案」の部分で大差のジャッジをつけられてしまうなんて、いったいどんな提案を出したのだろう・・・?

大差をつけられるような提案をしたのだろうか・・・?

また、スペシャリストのミズノを上回って、30点満点という入札ではめったに出ない得点を得た亀井工業ホールディングスの提案というのは、どう素晴らしい内容だったのだろう・・・?

ミズノといえば、陸上競技ではハンマー投げの室伏広治、やり投げのディーン元気、水泳では寺川綾、テニスの松岡修造など、多くのオリンピック選手や契約選手がいます。 

それから、お正月恒例の「箱根駅伝」はミズノがスポンサー企業。 

134号線沿いの柳島スポーツ公園を利用した、スポンサーならではの「箱根駅伝応援イベント」をミズノは提案しました。

 
これだけの税金、75億もかけたスポーツ公園(土地の取得費用も含めればすでに100億円以上の事業です。)

いったい、どういう内容で落札されたのだろう・・・?

どういういきさつで、入札の採点評価がされたのだろう・・・?

それは、なぜ税金を支払う側の市民に、明快に公開されないのだろう・・・?


しかし、そういったことを明確に説明できる入札採点の議事録や、録音データは残されていません。

市のHPは、おおまかな内容だけ

市のHPから分かるのは、総合競技場、テニスコート、ジョギングコース、スタンド、クラブハウス、レストラン、スタジオ、サイクルステーション、コンディショニングセンターがあります、といった大ざっぱな外観だけです。

何ともお粗末な納税者である市民利用者への報告です。

しかも、そのほとんどは何もかもが決定されてからの事後報告で、市民が事前に意見を交換できる場は、ありませんでした。

市役所の建て替えに匹敵するような、100億円超の予算を使っている事業です。


スポーツに詳しい方、スポーツに興味のある方、

ぜひとも、今いちど市民の目線でジャッジをしてみてほしいです。 


スポーツ公園の構想段階から、一般市民は参加できる機会がほとんどありませんでした。税金を支払う市民は、参加できなかったのですから。

ぜひ市民でジャッジしてみて欲しいと思います。


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