茅ヶ崎市の延焼火災 と茅ヶ崎ゴルフ場(広域避難場所)  

茅ヶ崎市は県で最大のクラスター

東日本大震災の2年前、平成21年に出された県の想定では、茅ヶ崎市は「県で最大のクラスターを持つ延焼火災地域で、甚大な被害が想定される」と警告されていましたが、そのことを知る住民はごくわずかでした。

「クラスター」という言葉も、茅ヶ崎市が延焼火災地帯であることも、最近まで住民は知らない状態だったのです。 

市長は、この想定に「がくぜんとした」そうですが、過密化していく住宅建設にたいして、最低敷地面積などの規制は後手に回り、県の想定を市民に広く知らせることも遅れました。

それは、市民一人当たりの公園面積が、県で最下位という、茅ヶ崎市の公園とみどりの少なさとも結びついています。

つまり、街なかに空間がないのです。 

「避難所」と「広域避難場所」の違い

熊本地震と同じ規模の地震が発生したら・・・

おそらく、過密化した茅ヶ崎では熊本以上に甚大な被害になると想う人は多いでしょう。 

津波と同時に「大規模な延焼火災」という地域特有のリスクを抱えて、私たちは暮らしています。

テレビでは「避難所」で水や食料を配る場面が映りますが、「避難所」と「広域避難場所」の違い、分かりますか? 

「広域避難場所」・・・大火災など発生した場合に逃げ込む場所です。

そのためには、小中学校のグラウンドよりも広い、火災の熱から命を守れる充分な広さが必要となります。


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県は「広域避難場所」茅ヶ崎ゴルフ場を大規模開発

今、茅ヶ崎の海岸側の住宅密集地で、たいへんに大きな問題になっているのが、この「広域避難場所」。

茅ヶ崎市の海岸側は、県下で最大の延焼火災地域です。

行政として「広域避難場所」の確保は必須になります。 

「茅ヶ崎ゴルフ場」は6万人を収容する広域避難場所に指定されています。 

ゴルフ場の6割は県有地ですが、県は「広域避難場所」に指定されている県有地を売却・賃貸で大開発しようとしています。

住民へのアンケートや、パブリックコメントでも、住民の大多数は開発に反対し、ゴルフ場とみどりの存続を望む意見が出されています。


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ゴルフ場の緑がヒートアイランドからも守っている(雨水での散水)

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県の職員がパブコメの軽視を指示!

ところが、県の職員は、パブコメの意見と基本計画を切り離すよう市に指示!
 
「パブリックコメントの公表を待って、基本方針を策定するとスケジュールが遅れるので、パブリックコメントの回答の整理と基本方針の策定を切り離していただきたい。」 

つまり、パブコメの市民(県民)の声と切り離して、基本方針を作成するよう市に指示しています。

しかも、パブコメの住民説明会の前に、すでに指示しているのでアゼンとします。

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県は市民の命より、数字を変えてまで事業者優先

平成28年2月19日に、
神奈川県が茅ヶ崎ゴルフ場の事業提案を募集する「募集要綱」を発表しています。 

茅ヶ崎ゴルフ場の利活用 - 神奈川県ホームページ

要綱では必須事項として、「約6万人分の広域避難場所の機能確保」を定めています。

神奈川県が定めている広域避難場所の一人当たりの必要面積は2㎡。
つまり、周辺住民6万人分の広域避難場所の安全面積は、12万㎡です。
 

しかし、県は、事業者から「広域避難場所とか緑地の確保が厳しく義務付けられると、収益をあげて開発するのは難しい」という意見があったと再三にわたり議会で発言。 

県議会もその意見に「ノー」と言わずに、容認・追従しました。


事業の採算を取るためには、ゴルフ場内の広域避難所の安全面積は6万㎡が限界と考え、広域避難場所の指定基準を変更して、近隣の小中学校や、134号線の砂防林を新たな広域避難場所に指定することを、茅ヶ崎市に求めています。

茅ヶ崎市は「神奈川県の指定基準」が変わらない限り変更できないとして、神奈川県の要求を拒否しています。


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熊本のような大震災を目前に見ていながら・・・

県の議員と職員が、市民(県民)の安全を軽視して、命より開発の発言をしているか、以下の議事録をみてください。  


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「茅ヶ崎ゴルフ場が開発されたら、代わりにどこが市民を収容できるのですか?」

茅ヶ崎市長は、藤沢に広域避難場所があると回答! 

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副市長は5、6km先の柳島を指示 
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ペットを置いて逃げられますか?

茅ヶ崎市のペット率は県で2位。同時多発火災の火災延焼では、ペットもつれて広域避難場所に逃げ込むことになります。

しかし、県が提示している一人1㎡では、車いす、荷物などでぎゅうぎゅう詰め、座るスペースもないでしょう。ペットを避難させるケージのスペースは取れそうにありません。


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★5/3号の「ゴルフダイジェスト」に茅ヶ崎ゴルフ場の記事が掲載!

市民団体はじめ周辺住民は怒り心頭!「どうなる茅ヶ崎ゴルフ場」

神奈川県が定める広域避難場所の一人当たりの必要面積は2㎡なので、市民6万人分の広域避難場所は12万㎡必要。
しかし、県が事業者に提示している面積はなぜか半分の6万㎡になっている!
 

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